創作意欲と承認欲求

社畜を辞め、久しぶりに創作に入ろうとイベントに出た。
まだ多くいるフォロワーに向けて数年ぶりに新作も作り、前の在庫を引き出し、告知をし、そしてイベント当日。

数年前の売上はそれだけで普通に働くのがやだな、と思うぐらいの金額で、色んな人が差し入れをくれてアフターもして楽しい時間だった。

結論を言うと今年は2日間の売上は「一万円」
材料費、交通費諸々を差し引けばイベントに行かなければよかったのに、という赤字だった。

一人参加だったのでアフターもない。隣の席の人は家族連れで交代で出展をする中、一人ウィダーを飲む2日間。
かわい〜と通り過ぎてく人、在庫探しますねと屈むとあ、そこまでしなくていいですと去っていく人、名刺だけとってく人、手に取った作品を投げ戻す人。
帰りたい、なぜ来たのだろうという一心のまま席に座っていた。
数年前のフォロワーはただの数字の飾りでしかなくなっていた。

その中で、もちろん気に入って選んで買ってくれる人、昔からのフォロワーで差し入れをしてくれる方が居てなんとか乗り越えた2日間だった。


昔の自分は作ることが楽しくてそれを皆に見てもらいたいという気持ちで始めていたのに、年月とともに作品を作って売れることが承認欲求に変わっていてしまっていた事に気がついた。

いいものができたから見てほしい、という気持ちではなく、どれくらい売れるか、そんな目でしか自分の作ったものを見れなくなっていてそこに楽しみはなかった。
持ち帰らなければいけない大量の在庫、支度にある素材。
全部燃えるゴミに出してなかったことにしたらどんだけ楽なのだろうか。


今は作るものもみたくない、創作意欲もない。何も触れたくない。でも、そのうち、という気持ちで全てに蓋をしている。